maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

革靴のナイポン

「トレパン」に、ピカピカの革靴をはいた「ナイポン」。 「トレパン」は、トレーニング・パンツの略です。昭和30年代、運動するときにはいた、白いストレートのズボンです。体育の授業や、運動会では、男子も女子も、先生も、全員トレパンをはきました。 …

グルー大使の闘い

ジョセフ・グルー駐日大使は、日本の良き理解者でした。 吉田 茂元首相は、「グルーは本当の意味の知日家で、『真の日本の友』であった」と、回想しています。 1944年12月12日、太平洋戦争も末期、アメリカ合衆国・国務次官候補に指名されたジョセフ…

仕掛け人

太平洋戦争の米側の仕掛け人は、国務次官補「ディーン・アチソン」だと思います。 Dean Acheson 米国政府は、太平洋戦争前夜、日本派と中国派に分かれていました。日本派は日米戦争回避、中国派は日本弾圧です。アチソンは、中国派の代表格でした。 ときの米…

新学期はじまる

ダックスベリーでの夢のような夏休みが終わり、いよいよ9月、グロトン・スクール(Groton School)で、僕の留学生活が始まります。 グロトン校の校舎 学校のキャンパスは広く、大きな丸い芝生の庭を囲んで、校舎、寄宿舎、チャペル、などがありました。その外…

夢のような夏休み

ダックスベリー・ビーチ アメリカで、高校3年生の、夢のような夏休みが始まります。 ニューヨークから着いた僕を、ボストンのグレイハウンド・バス・ターミナルで、ホスト・ファーザー(ダディー)と、ホスト・ブラザーのキャル(Calvin)が出迎えてくれて…

明日、ヒマ?

友人から、「明日、ヒマ?」と言われると、何と答えて良いか、迷います。内心、「ヒマな日はないよ」と言いながら。 相手は、用件に入る前、あいさつ代わりに、「ヒマ?」と僕の都合を聞くのです。日本式マナーでしょう。 何かの店をしている友人から、こん…

永遠のテーマ

職をかけ、「命のVISA」 4,000枚を書きました。 杉原は、カウナス・中央駅で、「命のVISA」を書き続けました。 ユダヤ人の紳士が、ある日本人に会うため、東京に来ました。ようやく杉原千畝(すぎはら ちうね)を探し出し、1枚の古びた紙片を取り出します。そ…

ワイキキ銀座

ワイキキが銀座みたいになっています。 ワイキキ ハワイに通いはじめて20年になりますが、次々に「旧き良き店」が姿を消し、 あとにできるのは「高級店」ばかりで、つまらなくなりました。 ワイキキの中心部に、「インターナショナル・マーケット・プレイ…

ロケット・ササキ

ソニーやアップルは、革命的な起業家により成長しました。シャープもそうです。革命的な起業家とは、死んでも信念を曲げず、一歩間違えば会社が倒産するような大仕事に次々と挑戦し続ける人です。 手のひらサイズで、個人でも買える値段の、シャープ電卓を世…

リリウオカラーニ女王

今も歌われているハワイの歌に、「Kaulana Na Pua」 という曲があります。その4番に、ハワイ語で次のように詠われています。 Ma hope makou o Lili’ulani (私たちはリリウオカラーニを応援します) A loa’a ‘e ka pono o ka ‘aina (この大地の権利を得る…

ポール博士

この頃、清里高原に行くと、必ず「ポール・ラッシュ記念館」に立ち寄ります。 ポール博士は、日本を愛し、日本から離れられなくなった外国人の1人です。日本には、このように、外国人を虜にする、「何か」があるようです。 ポールには、アメリカに、結婚を…

HIGUCHIを守れ

ユダヤの恩人として、エルサレムの「ゴールデン・ブック」にその名が記されている、樋口季一郎中将の名は、ほとんど知られていません。 1938年、ナチスの弾圧から逃れ、ソ連を通過し、満州国境にたどり着いた数千人のユダヤ人を、樋口中将は救いました。…

ハワイ No.1 カウボーイ

ハワイNo.1カウボーイは、木村 寛(ゆたか)です。 カウボーイ ハワイ最大の島、ハワイ島のワイメアという町に、全米第2位ともいわれる、パーカー牧場があります。寛は、13歳のとき、総支配人の家の庭師と牛乳しぼりや配達をしていましたが、徐々に頭角を現…

トルコの恩返し

トルコよ、ありがとう トルコはあまり身近に感じない国ですが、日本とは深い友情で結ばれて います。1890年(明治23年)に、日本がトルコを助け、それを忘れなかった トルコが、95年後の1985年(昭和60年)に、恩返ししてくれました。 日本を…

J君よ、安らかに

誰かが、庭を覗きこんでいます。背の高い、外国人の男性のようです。 出てみると、アメリカにいる筈の、J君でした。僕が高校時代、1年間留学していた、グロトン・スクールの同級生です。 ベトナム戦争の最中で、彼の乗っている空母が横須賀基地に寄港した為…

「素振りするな」

「素振りするな」。 これが、僕が最初に覚えた、オーストラリア式ゴルフです。1974年、 メルボルン支店に赴任した僕は、着任早々、支店の人たちとゴルフをしました。 そこで、オーストラリア式ゴルフの「作法」を教えられ、大いに慌てました。 まず第1…

雀卓お願いします

「麻雀卓を至急お願いします」。 稲山嘉寛氏 新日本製鐵の稲山会長ご一行が、メルボルンのホテルに無事チェック・インしたので、僕は支店長とともに、ロビーで一息入れていました。そこへ、稲山会長の秘書の方が来て、会長がすぐ麻雀を始めたいので、雀卓を…

ケネディとリンカーン

1962年7月某日、僕はホワイト・ハウスの庭にいました。 ジョン・ F ・ケネディ大統領 第35代米国大統領、ジョン・F・ケネディのスピーチを聞くためです。 ワシントンのホワイト・ハウスに集まったのは、全世界から来た高校生の交換留学生です。1年間…

「穏便」は「もみ消し」

辞書に、「穏便」とは、「出来事をおだやかに、表立たないように、内々で処理すること」、とあります。 英語では何というのか、辞書を見ると、例として、「穏便な計らい」は amicable arrangement, peaceful settlementです。もめ事や対立が起きたときに、友…

オペラと釣り

1973年、僕がシドニーの駐在員だったときのことです。 シドニー・オペラハウス 支社の食糧部にOさんという、ユニークな人がいました。 長髪で、ベートーベンのような、芸術家タイプの人でした。有名なシドニー湾のオペラハウスがテナー歌手を募集したと…

ウェストが半分に

インドネシアの北部にある「セレベス島」という名前は、聞いたことがあるかもしれません。今は、「スラウェシ島」と言います。 その、旧セレベス島の北部に、メナド(Manado)という港町があり、さらにその東にビトゥン(Bitung)という小さな港町があります。赤…

1週間徹夜

1週間、徹夜しました。 「夢中」になると、「超能力」が出るようです。 大学3年生のとき、ゼミナールの研究成果を展示する三田祭が迫り、近くの寺に部屋を借りて皆で泊まりこみ、1週間、夢中で準備しました。 10数人で、分担を決め、日夜、参考書を読み…

アルペンはいつ?

今、世界と日本の差がもっとも大きいスポーツの1つに、アルペン・スキーがあると思います。 1956年に、猪谷千春(いがや ちはる)が冬季五輪で銀メダルをとったのが、夢のようです。 日本は、ノルディック・スキーの「複合」では、世界のトップ・クラスな…

歴史の愉しみ方

学生時代から、「歴史」には興味がありませんでした。年号を覚えるのも、苦手でした。 しかし最近、磯田道史氏が書いた『歴史の愉しみ方』を読んで、「歴史」が 愉しいものに変わりました。 例えば、磯田氏は、新幹線で東京と大阪を往復するとき、いつも関ヶ…

寮生活はじまる

1961年9月、ボストン近郊のグロトン・スクールで、僕の留学生活が 始まりました。全寮制の男子校です。 このハイスクールは、中高一貫の6年制、1学年20~30名ほどです。したがい、全校でも150人くらいの小さな学校です。 僕が住むことになった、大…

留 学

羽田空港の、ターミナル・ビルの屋上で、父が、日の丸の扇を大きく振っているのが見えます。 1961年7月。高校3年生の僕は、交換留学生として、これからアメリカに1年間行くのです。 前年、鎌倉の自宅にアメリカから、一通のエアメールが届きました。 …

リーダーは神戸税関

日本の税関のリーダーは、間違いなく、神戸税関です。 僕が商社マンの時代、台湾との大きな取引を担当したときに、それが 分かりました。 20万トンの鉄を、台湾から日本各地の港に持ち込み、それを日本の製鉄 メーカー6社が薄板に加工し、台湾に送り返す…

やめようか

苦しくなってきた。 しかし、あと3周半、トラックを走らなければならない。 でも、苦しすぎる、 もう、ここでやめようか。 中学時代の最大の思い出は、 2年生のときの、運動会です。 僕は、1500メートル走に出場しました。 学校のトラックは、1周20…

僕の健康法

僕は、身体の健康のために、次のことをしています。 ・朝食時、「えごま油」を、茶さじ1杯飲む。 ・1日置きに「イミダ・ペプチド」を1本飲む。(30ml, 通販) ・偏食せず、牛丼はミニ・サイズにする。 ・睡眠不足は昼寝で補う。 ・定期的に、医師の診察・…

僕と英語

僕と英語 僕は英語と毎日つき合っています。頻繁に、スマホの辞書を引きます。 英語類語辞典 「反省する」は英語で何というのかな、と思ったら、引いてみます。 スマホ辞書に、8つほど、訳語が書いてある中で「Repent」は「後悔する、 懺悔する」、「Regret…