やめようか
苦しくなってきた。
しかし、あと3周半、トラックを走らなければならない。
でも、苦しすぎる、
もう、ここでやめようか。
中学時代の最大の思い出は、
2年生のときの、運動会です。
僕は、1500メートル走に出場しました。
学校のトラックは、1周200メートルでしたから、
7周半走るわけです。
足は速かったので、
最初から飛ばし、後続集団を大きくリードしました。
それだけに、疲労も相当なものです。
前半4周は、脚力で、
後半3周半は、気力で走りました。
ゴール目前で、
大きな歓声が聞こえました。
すぐ後ろに、先輩の3年生が迫っていたのです!
それでも、死にそうに疲れていた僕が、
ほんの僅か早く、ゴール・インし、
そのまま、地面に倒れ込みました。
駅伝や、マラソン選手の気持ち、わかります。
途中で、もうやめようかと、何度も思いながら、
耐えて、ゴール・インし、倒れ込むのです。
I-1-(27)