金か銀か
皆さんは、金と銀とどちらが好きですか?
2020年8月13日、テレビで、フランスのルイ14世とヴェルサイユ宮殿のストーリーをやっていましたが、宮殿内部の装飾が「金キラ」過ぎて、とても私にはダメです。ロシアのクレムリン宮殿もすごいですね。金キラです。イギリスのバッキンガム宮殿も多分そうなのでしょう。
「金キラ」はきらびやかで、観光客に喜ばれるでしょう。
私は、金閣は、美しいと思いながらも、さっと通り過ぎて終わりですが、
銀閣では、静かに、古びた建物や、石と苔の庭をながめ、ゆっくり散歩します。
日本に住みつくような外国人は、おそらく銀閣を選ぶでしょう。方丈の縁側に座り、何時間も庭をながめる、というのは、日本ならではの楽しみだと思います。
金は「カネ」の美、銀は「心」の美、と言えないでしょうか。
私は、現役の頃は、お金持ちになって金色の腕時計や、豪華な自動車を買うことにあこがれましたが、最近は、派手な「金」よりは地味な「銀」を好むようになりました。
かつて、奈良を訪ねましたが、田んぼの真ん中にある平城京跡や薬師寺に感銘を受けました。華美とは程遠い、シンプルな、あるいは地味な佇まいが素晴らしかったです。
それから、私が生まれ育ったは鎌倉は、武士の町らしく、神社仏閣にも派手さはなく、落ち着いた佇まいです。
京都は、奈良や鎌倉の「銀」も、華美な「金」も、すべてを包み込んだ、多様な町だと思います。
私たちの人生でいえば、地位・財産・名誉は「金」で、その反対が「銀」だといえるでしょう。