maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

川の文化

世の中に、こんなにつらい肉体労働があるのか、と思いながら、僕たち男女4人は、500メートルのコースで、必死にボートを漕いでいます。 戸田で行われた、社内レガッタ(ボート・レース)、ゴールまであと100メートル、左右のボートが並びかけてきます…

2021年1月6日

今日は2020年12月29日、テレビのニュースはコロナ一色です。 一方、ネットのニュース、たとえばYouTubeでは、米大統領選挙の話題が依然として賑やかです。 来年1月6日に、米議会で今回の米大統領選挙の州別投票が集計され、そこで、次期大統領が正…

世界の小澤

僕たちは、鎌倉芸術館のすぐ近くのそば屋で食事をしていました。 そこへ入ってきたのが、誰あろう、「世界の小澤」でした。これから、芸術館に出演する人です。「一番簡単なおそばは何?」。「かけそばです」。「あ、それください」。小澤征爾さんは、注文の…

館山沖

釣り針に餌をつけていると、グッと吐き気を催します。 それをこらえて、教えられたように、水平線を見ます。船は揺れていますが、水平線は動きません。すると、吐き気が治まります。また餌をつけ、吐き気、水平線、治まる、このくり返しでした。 従い、鯛の…

回転競技

ようやく湯田中から「発哺(ほっぽ)」にたどり着き、これから乗るリフトを降りれば、合宿所、「高天原山荘」(たかまがはら さんそう)が待っています。 高校時代に始めたスキーが楽しく、大学ではスキー・クラブに入り、冬の合宿に来ました。場所は、長野県の…

とんでもない

「妊娠している」、を上品な英語で何と言いますか? 「She is having a baby. 」より、もっと上品な表現は? 僕はかつて、オーストラリア人の老婦人から、英国流の英語を習っていました。1975年頃、場所は、メルボルンです。 老婦人と世間話をしていて、…

早慶戦

早慶戦に来ました。今季の優勝を決める、伝統の一戦です。 神宮球場は満員。OBも大勢来ています。3塁側とレフトは慶應の陣地、 1塁側とライトは早稲田です。応援団は、それぞれ内野と外野に陣取ります。 いつも感じるのですが、全体として、応援がよく揃…

ライカ・カメラ

「ライカ」カメラには、人を虜にする不思議な力があります。 2006年のある日、僕も虜になりました。 それから2年間、来る日も来る日も「ライカ」でした。 それまでの僕は、写真はデジカメで、記念と記録のために撮るだけでした。それが急に「ライカ」と…

厳しいコース

日本でボギー・ペースで回る人は、アメリカでは、ダブル・ボギー・ペースも覚悟しなければならないでしょう。ゴルフの話です。 シアトルの、ある名門コースを回りましたが、難しかったです。 Par 4の右ドッグ・レッグ、380ヤード。ティーショットを20…

お金持ち

先ほどから、僕の左手あたりをしきりに見ている人がいます。正面に座っているB社長です。 Bさんは、事業に成功し、高価なものばかり身につけていますが、どうも 僕の腕時計が気になるらしいのです。 僕の腕時計は、その辺で買った5千円のものでした。ついに…

箱根に避難

箱根といえば、僕と同じキリスト教会の会員で、今は亡き、大先輩のKさんを思い出します。 Kさんは完全に奥さんの尻にしかれていたので、毎年夏になると1週間、箱根に「避難」しました。「女王さま」による「支配」から逃れて、少しでも、 心身を休めるため…

コロナ、日本とフランス

コロナ下、日本での生活はフランスとくらべ、とても「自由」だそうです。 ドラ・トーザンさんは、日本に永住するフランス人で、今年、2020年3月にフランスに一時帰国し、11月に帰ってきました。そして、フランスの現状を日本と比べました。 フランス…

蓼科高原

ハイキングに出かける僕たちのために、朝、「親湯(しんゆ)旅館」の仲居さんが、お握りをつくってくれました。とても優しいお姉さんだったのを覚えています。 小学生のとき、夏休みに、母と兄と3人で、蓼科高原の親湯温泉に泊まったときのことです。 プール…

冤罪

冤罪は怖いです。 僕は小学生のとき、冤罪を経験しました。 ある朝、いつもより少し遅く学校に着きました。同級生たちは、すでにキャッチボールや、ドッジボールをして、授業が始まるまでの時間を楽しんでいました。 僕も急いで仲間に加わりました。 しばら…

トランプの再選シナリオ

バイデン候補の勝利が、2020年12月14日、正式に確定したと報道されました。 バイデンが全米で過半数の選挙人票を獲得したからです。 しかし、トランプ大統領はまだあきらめていない。 着々と、合法的に、再選へのシナリオを進めている。 僕には、ど…

大空の大エース

4年間の太平洋戦争で、部下を1人も死なせなかった軍人がいただろうか。 います。「零戦」という名戦闘機のエース、海軍航空隊、坂井三郎氏です。 2000年10月、坂井氏の葬儀で、圧倒的な存在感を示したのが、黒い 軍服に身を包んだ、在日米海軍の軍人…

うつ

「うつ」には2回なりました。 いずれも、会社を辞め、離婚し、鎌倉で1人暮らしのときです。 医者にも病院にもいかず、自然に治りました。どちらのときも、1年以上かかったと思います。 原因は不明です。何のトラブルもなく、健康で、生活には余裕があり、…

鎌倉の海水浴場

「砂丘と松林を抜けると、目の前が急に開け、白砂が銀色に輝く。」 「足のうらが熱くてたまらず、飛び跳ねながら、波打ち際まで走った。」 これが往年の鎌倉、由比ヶ浜海水浴場でした。 1958年頃(昭和33年頃)、僕が中学生のとき、あの国道134号線…

寄宿生の1日

グロトン・スクール(Groton School)の朝は、7時の起床で始まります。 全寮制の中高一貫・私立男子校です。 1961年9月、ボストンの北方65kmにある、私立の寄宿学校で、僕は、6年生(高校3年生)として1年間の留学生活を始めました。先ほど、僕のい…

中国 vs 日本

大きく捉えると、中国は「世界戦」、日本は「局地戦」が得意です。 今、中国は、「一帯一路」といって、中国=アジア=アフリカ=ヨーロッパを道路、鉄道や空路で結び、ビジネスを通じて、世界を制覇しようとしています。 一方、文化・政治面をみると、中国…

アフター・ケア

高価な製品を買って、アフター・ケアがないと困ります。 1980年頃だったと思いますが、台湾の国営製鉄所がアメリカから、高価な圧延機を購入しました。何10億円もする巨大な機械です。厚さ2ミリくらいの鉄の板を、ロールで圧延して、さらに薄く延ばし…

台湾その複雑さ

1983年のある日、台北の日本人小学校の校庭では、運動会が行われていました。台北に駐在している、僕の子供たちも走っています。 グラウンドの一角には、公安の係官が、数名陣取り、日本人がテロを起こさないか、監視しています。当時はまだ「戒厳令」が…

シェイン

西部劇史上、「シェイン」のファースト・シーンは、おそらく最も美しいでしょう。 馬上のシェインが、開拓民の住む谷のほうへ、静かに丘を下りていきます。 この平和な開拓村も、実は危機を迎えています。付近で大きな牧場を営む 男が、開拓民たちを追い出し…

父と曲尺

ある時期、父は日曜大工に凝っていました。 加工のしやすいラワン材を買ってきて、ラジオを置く台や、兄や僕のために大きな本棚をつくってくれました。 ところが、板にノミで穴をあけ、そこに棚板の凸を入れようとすると、 位置が合わず、入らないのです。そ…

僕と司会

友人の結婚式の司会は7〜8回しました。 僕の司会は割合人気があったようで、よく頼まれました。 披露宴では、出席の皆さんがこちらに注目して、静かに聞いてくれるので、やりやすいし、「お祝いムード」を盛り上げるのは、やり甲斐があります。 大変なのは…

削る楽しさ

この「スピーチ集」では、1頁に1つのテーマを書きます。紙面が限られているので、その中に自分が言いたいことを収めなければなりません。 あと「1行」、あと「3文字」削らなければ、ということになります。 パズルのようなものですが、それを考えるのが…

息子がコロナに感染?

息子が「コロナ」に感染した? 以下は、2020年4月9日に私が書いた文章です。 2020年3月上旬のある日、息子がLINEで、「風邪気味で熱がある」と言ってきました。驚いた僕は、「会社には絶対行かないように」、そしてすぐ、医者に診てもらうように…

日本 vs 中国

大きく捉えると、中国は「世界戦」、日本は「局地戦」が得意です。 今、中国は、「一帯一路」といって、中国=アジア=アフリカ=ヨーロッパを道路、鉄道や空路で結び、ビジネスを通じて、世界を制覇しようとしています。 一方、文化・政治面をみると、中国…

バイデンは国家反逆罪?

バイデン候補は、国家反逆罪に問われるのでしょうか? 11月は、アメリカや世界でいろいろなことが起きました。 最大の出来事は、アメリカ大統領選挙です。 アメリカのあの「巨大勢力」が、共和党のトランプ大統領の再選を阻止し、民主党のバイデン候補を当…

ハーバード大学生

ハーバード大学を見学したことがあります。僕が高校3年のときです。 2人の学生さんが、自分の部屋に案内してくれましたが、2人の余りの違いに驚きました。 まず、Aさんの部屋です。ハーバード大には、12の寮があり、「ハウス」と呼ばれています。それぞ…