maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

なにをしたいのかわからない

今日、2020年9月16日の、ニッポン放送NEWS ON LINE に、【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第1495回、という記事があります。

 「自分が何をしたいのかわからないと相談されることがありますが、それは私にもわかりません。とにかく、一歩踏み出しましょう。健康な体をもっているなら働くことです。生きているだけで有り難いのですから。」瀬戸内寂聴さんの言葉です。

 

「何をしたいのかわからない」という状態は、僕には非常によくわかります。

 

僕の場合は、50歳で、会社を辞め、77歳で、「何をしたいのか」ようやくわかりました。

 

僕の経験からいうと、「いまにわかる」「このままでは終わらない」「終わりたくない」と思っていれば、いつか必ず、「わかる」瞬間がきます。

 

結論は、それ以外に方法はないと思います。

 

僕の場合、50歳で、出世の望みもなく、もう会社には自分のいる場所はない、窓際族で飼い殺しにされるのは、人生の無駄遣いである、と思い、会社を辞めました。

 

幸い、会社には「早期定年退職制度」というありがたい制度ができて、割り増しの退職金と、60歳から、それまで勤めたと同じ額の年金がもらえる、というので、辞めました。

 

妻には了解を得ていましたが、離婚したいと言い出したので、会社を辞めるのを「OK」したではないか、と聞いたら、「本気とは思わなかった」そうです。それで離婚しました。

 

自分を発見するために、その頃盛んだった「自己啓発セミナー」を受けました。全部で百万円くらいはかかったと思います。そこで、いろいろな経験、勉強をしました。

 

さて、何でもできる、やろう、と思ったのですが、なかなか、自分がやりたいことが見つかりませんでした。保険代理店をしようと、試験を受けましたが、代理店のひとたちが話す雰囲気が嫌になり、やめました。また、ローカル紙を発行しようかと思いましたが、出版は自分の世界ではない、と気がつきました。

 

しかし、自分には何か、人と違う「能力」があるはずだ、「このままでは終わらない」と思い続け、今年77歳になり、ようやく、自分は「書く」人なのだ、とわかり、その日から、毎日楽しく書き続けています。

 

自分は「なにをしたいのか」必ずわかります。