maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

中国人かわいそう

中国人は本当にかわいそうですよ。

 

去る4月5日、中国で、あるトラック・ドライバーが服毒自殺しました。

 

場所は、幹線道路の検問所です。

 

自殺したのは、金徳強さん、51歳です。

 

金さんは、検問所の役人に、規則違反で罰金3万4千円を請求され、あまりに理不尽なため、その場で農薬を飲んで自殺したのです。

 

記事を読んでみると、本当にかわいそうなんです。

 

中国共産党政府は、すべての国民を防犯カメラやGPSで監視しています。トラック・ドライバーも監視しています。規則違反をしていないか、運転中に電話をしていないか、など中国版GPSで常に監視しています。

 

したがい、トラックは、GPSを常にONにしていなければなりません。ところが、金さんのトラックでは、GPSがOFFになっていたため、罰金を取られたわけです。

 

金さんは、故意にOFFにしたのではないと主張しましたが、認められませんでした。事実、GPS装置の中には、不良品もあり、自然にOFFになることもあったのです。

 

しかし、故意にOFFにするドライバーもいます。

 

規則では、たとえば、4時間運転したら20分の休憩をとらなければなりません。

 

ところが、トラック業界は、景気が悪く、1つの荷物を、10台のトラックで奪い合う状態だそうです。こういう状態ですから、規則などにかまっていられるわけがありませんよね。

 

月収も、10万円ほどらしいです。だから、3万4千円の罰金が金さんにとり、いかに重いか、わかりますね。

 

金さんがなぜ自殺したかというと、中国で全国のトラック・ドライバーが金さんと同じような苦しみにあっているので、共産党政府に抗議したのです。

 

悪代官に苦しめられる貧民が命を捨てて抗議した、ということです。

 

トラック・ドライバーだけではありません。

 

中国では、繁栄する大都市に住む住民は、大いに金儲けをして、裕福な生活をしていますが、地方に住む民衆は、非常に貧しいのです。

 

先日、中共李克強首相は、14億人口のうち、6億人は、アパートも借りられず、月収は1万5千円だと、公表しました。

 

ですから、中国で裕福なのは、共産党の幹部と党員、地方政府の役人、大都市のビジネス富裕層で、あとは、年収20万円くらいの貧民です。

 

中国というのは、歴史的に、共産主義であろうと、自由主義であろうと、貧富の差が極端に大きいのです。ものすごい資本主義です。日本の金持ちなど、子供みたいなものですよ。

 

中国の大金持ちが数人集まれば、日本国を買うことができますよ。それくらい、大金持ちです。

 

現に、数年前、オーストラリアが丸ごと中共に買われそうになりました。

 

習近平共産党の圧政に耐えかねて、誰が立ち上がるか、いつ立ち上がるか、ともかく、このままでは、中国人民がかわいそうですよ。

 

昨日お知らせした、温家宝前首相の寄稿文は、当局により削除されたそうです。今の中国は、それほど恐ろしい国です。

 

共産党政府を批判すれば、刑務所行きです。

 

それに比べると、日本は、天国と言ってもいいですね。感謝しましょう。