maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

マナーと習慣

つい先日、つまり2020年5月10日頃、テレビを観ていて、ロシア人の、ある習慣に驚きました。ロシア人の奥さんが、料理中、フライパンに唾を3回づつ、吹きかけるというのです。まさに、「ペッ、ペッ、ペッ」です。日本人のご主人は、結婚した頃、ずいぶん驚いたそうです。

「新婚さん、いらっしゃい」という番組でのことで、司会の桂三枝が、椅子からころげ落ちるほど驚いていました。僕もです。

フライパンが、十分に熱くなったかどうか、確かめるため、ロシア人の女性は皆するそうです。アイロンも同じだそうです。 

しかし、このロシア人の奥さんは、日本人のママさんたちからアドバイスされて、その後、「フライパンに唾」は止めたそうです。

僕は海外生活の経験が何回もあるので、外国人と違う、日本人独特のマナーや習慣を知っています。

 日本人のドア・マナーは、最低です。他人に対する配慮がまったくありません。僕が、前の人に続いて、店内に入りかかると、目の前のドアが「跳ね返って」きます。前の人の手を離れたドアが、勢いよく僕めがけて、閉まってくるのです。数え切れないほど、そういう目にあいます。

 これは、「日本人の、1つの典型」とさえ、感じます。他人が後ろにいることに「気が回らない」、「自分が入れば、あとは関係ない」のです。エレベーターでも、同じことが起きます。

これは、その人を責めるよりも、そのような人が育ってしまう、「社会」を責めるべきだと思います。だから、特に、ハンディキャップのある人にとり、非常につらい社会になっていることが、良く分かります。

 義母を乗せた車椅子を押しながら、上野の街を歩いたことがありますが、大変でした。歩道と横断歩道の接する部分に、1cmでも段差があれば、車椅子は、前輪を持ち上げない限り、前に進みません。ご老人とはいえ、体重は30kgはある筈で、車椅子の前を持ち上げる操作は、危険を伴い、神経と体力を使います。

 ハワイでは、子供でも、こちらが入るまで、ドアを抑えて待っていてくれることが多いです。日本人は、世界に冠たる、立派なマナーと習慣をもちますが、ドア・マナーは落第です。

 それから、子供のしつけが日本は甘過ぎます。レストランの席で、大声で騒いでいる子供がいると、僕はそのテーブルにいき、子供に、静かにするように言うことがよくあります。子供は、見知らぬ男性から厳しく言われて、驚き、恐怖さえ感じるようで、静かになります。カミサンは、暴力団の子供だったらどうするの、と言うので、相手を見ながらやっています。電車の中や、ショッピングセンターでも、同じように、「悪ガキ」に「警告」しています。

 1980年代に台湾に住んでいたとき見たのですが、台湾の人は、子供に対して、日本人より甘いです。というか、「宝」として、「投資先」として、とても大事にします。叱る場面は見ませんでした。子供は大人になったら、親の面倒を見て、恩返しをする、という厳然としたルールがあり、親も子も、皆、当然のこととしていました。30年前のことですが。

 これはもう、ご存知の方が多いと思いますが、欧米では、「ゲップ」は禁物です。とても下品で、悪いマナー、とされています。日本では、お腹いっぱい食べて、幸せな状態をあらわす漫画の表現に使われたりして、特に悪いマナーとして嫌われるほどではないと思います。

 ドア・マナーとは逆に、アメリカ人の友人(男性)の後ろを歩いていたら、思い切り大きな「オナラ」をぶっかけられたことがあります。カミサンが真後ろで被害を受けました。僕は斜め後ろだったので、連発の「音」だけが聞こえました。ゲップは「NO」で、オナラは「YES」なのですね。知っている方も多いと思いますが。

 欧米人が見習う、日本の良い習慣があります。靴を脱いで家に入ることです。ハワイでは、皆そうします。そのほうが、良いに決まっています。コロナ対策にもなります。

 マナーと習慣は、延々と書けますね。今日はこの辺で・・・。