maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

アホな牧師

僕が所属する、キリスト教会には、どうしようもない、アホな牧師がいます。

 

彼は、最近の教会の月報に次のように書いています。

 

「安倍政権と財務省は経済とお金のことばかりを優先しています。経済の事が大事なのは、分からなくもないのですが、自国の豊かさや経済的な強さ、そして大きな規模ばかりを優先していますので、一般庶民の事はあと回しです。つまり人命が後回しになっています。ですからやることなすことが後手後手です。」

 

私はこれを読んで、腹の底から怒りがこみ上げてきました。何をアホなこと抜かしているのですか。

 

うちの教会の場合、牧師の年俸は690万円です。家賃はタダ同然の牧師館に住み、光熱費は教会持ち、夫婦2人、こんなラクな生活ができるのは、誰のおかげですか。日本が豊かな国だからです。

 

日本が豊かだから、職がある、職があるから、給料や年金をもらえる、その給料と年金の中から、教会に「献金」している人がいる。その献金で、牧師館を建て、維持している。エアコンも、電気代も教会が払っている、教会員の献金で払っているのです。

 

この世で、2番目に大切なのは、お金です。何をするにも、お金が要ります。当然です。

 

聖書を読むと、イエス・キリストも、上手にお金持ちを使っています。弟子に命じて、誰々を訪ねて、そこでロバを借りてきなさい、といい、ロバに乗ってエルサレムに入ります、また、金持ちに晩餐を用意してもらいます。何しろ、イエスはお金を一銭ももっていないのですから、金持ちに助けてもらうしかないのです。

 

また、マザー・テレサも、お金持ちの間を回って、食糧やお金を援助してもらいます。そして、お金持ちの援助で、「死を待つ家」や、ほかのたくさんの施設を建てます。マザー・テレサも、お金持ちを上手に使ったのです。

 

病院を建て、医師や看護師を雇うには、お金が要ります。お金がなければ、病人を救うことができないのです。日本が豊かだから、健康保険制度があるから、コロナの感染者を救うことができるのです。

 

うちのアホな牧師は、この基本的なことがまったく分かっていないのです。「国を豊かにすると、人命が後回しになる」だと?「アホ抜かすな」です。

 

うちの教会は、若返りに失敗し、会員の平均年令は80歳以上です。毎年、何人も亡くなります。一方、新たに会員になる人は、少ないです。したがい、会員は、ますます高齢化し、人数も減っています。加えて、コロナです。もうお分かりでしょう、ジリ貧です。あと10年はもつかどうか、です。

 

会員が減るから、収入源である献金も減る一方です。経費は、減らしていないので、当然、赤字です。もっとも大きな経費は、牧師の年俸690万円です。

 

教会の家計簿は、今年は、100万円以上の赤字になります。来年は、200万円に赤字が増えるかもしれません。コロナにより、世の中は「集まってはいけない」社会になりました。したがい、「集まる」ビジネスは全滅です。世の中のほとんどが、人が「集まる」ことによって成り立っているので、大変な不景気になります。

 

コロナは、決してこの世から消えないそうですから、「集まってはいけない」社会が続くでしょう。世の中が根本的に変わります。

 

僕も年金がどのくらい減らされるか、心配です。

 

うちのアホな牧師は、教会が全滅して、まちがいなく、生活保護か、ホームレスになるでしょう。そのとき、お金のありがたみがわかるでしょう。

 

たしかに日本の社会福祉は非常に問題が多いです。遅れています。北欧の国々に較べたら、ひどいものです。だから、福祉先進国に追いつけ、追い越せで頑張らなくてはいけません。それに必要なものは何ですか、お金と政策です。

 

だから、まず国は豊かでなくてはいけないのです。問題は、お金の使い方です。

 

うちのアホな牧師は、「国を豊かにすれば、人命が後回しにされる」みたいな、超アホな、意味不明なことを言っていますが、あまりにアホで、情けないです。

 

ミッション・スクールは、日本の教育に大きく貢献してきましたが、ほとんどがカトリック教会によりつくられたものです。カトリック教会は、ローマ教皇を頂点として、世界中にありますが、莫大な資金を持っています。だから、学校が建てられるのです。つまり、教会員に金持ちがたくさんいるからです。

 

教会員の金持ちの金は、きれいなものばかりではないでしょう。そんなことは百も承知で利用しているのです。イエス・キリストマザー・テレサも、同じです。

 

それなのに、アホな牧師と、役員は、うちの教会を存続させるために、いかに資金を集めるか、増やすか、なんの知恵もありません。ガラパゴスです。滅びるしかありません。

 

それにしても、大変な世の中になったものです。これから、どんなすごい「悲劇」が待っているのか、徐々に明らかになるでしょう。

 

コロナで世界が二分されています。

 

ある国際会議で、中国のコロナ政策に反対する、日本を含む自由主義諸国が27カ国、逆に、中国共産党を支持する国が53カ国でした。国連も二分されるかもしれません。戦争になるかもしれません。インドと中国の国境における戦闘が、大きくならないように願っています。アフリカ諸国の人口がコロナで激減し、世界の人口が半分になるという学者もいます。

 

空恐ろしいことになるかもしれません。

 

銀座や東京駅に、ホームレスが溢れるかもしれません。 その中に、うちのアホな牧師がいるでしょう。