変化球と日本人
日本人は、野球に例えると、変化球を打つのが苦手ですね。
大阪支社に勤務した頃、僕は兵庫県の宝塚近く、逆瀬川に住んでいました。
阪急電車で南下し、西宮に行き、乗り換えて、梅田(大阪)に通っていました。
ある日、西宮―梅田間が、事故で不通になったので、北上し、JRで宝塚から大阪に行くことにしました。
JRの宝塚駅では、僕と同じ理由で、大勢の人が券売機に並んでいました。
当時はまだSUICAがなく、大混雑で、いつになったら切符を買えるかわかりません。
このままでは、会社に遅刻してしまうので、改札口の駅員に、大阪駅で電車賃を払うから、とにかく次の電車に乗らせてくれ、と交渉しましたが、規則でダメだと言います。
頭にきた僕は、改札口を突破し、入ってきた電車に飛び乗りました。
年配の駅員は、黙って見ていました。
大阪駅の改札口で駅員に「宝塚から。いくら?」と訊いたら、「はい、〇〇円
です」と快く応対してくれました。宝塚駅の騒ぎは何だったのかと、馬鹿らしくなりました。
世の中、直球ばかりが来るとは限りません。ときには、すごい変化球が来ます。とくに、海外から。
その変化球をいかに打つか。日本人はすぐには融通がきかず、手遅れになることがあります。
その点、米大リーグで大活躍した、日本の誇るプロ野球選手、イチローは、どんな球でも打ちました。直球、変化球、内角、外角、高め、低め、速球、チェンジアップ、何でも打ちました。
イチローに続け!