夏休みの宿題
夏休みという題なら、本が1冊書けるくらい、いろいろ書くことがあります。
僕の夏休みというと、まず蝉の鳴き声が聞こえてきます。
一番先に鳴き始めるのが、アブラゼミです。この鳴き声は、途切れもなく「ジー」というだけで、ただうるさく、何のおもむきもありません。
次に鳴くのは、ミンミンゼミです。ミーンミーンと、気持ち良く鳴きます。
ミンミンゼミが鳴いているころは、まだ宿題をせずに、遊びまくります。
鎌倉に住んでいたので、子供の頃、海水浴から帰ってくると、お風呂に入り、麦茶を飲み、トウモロコシを食べるのが楽しい「夏休みの日々」でした。
いやなのは、そのあとです。いよいよ、8月も半ばを過ぎると、恐怖の「ツクツクボウシ」が鳴き始めます。鳴き声は、「オーシャン・ツクツク」です。なぜ恐怖かというと、そろそろ大嫌いな「宿題」をしなければならないからです。
それでも宿題をしません。母親から「雷」が落ち始めます。それでもしません。そして、8月も30日になると、もう逃げ切れず、山と積まれた宿題を缶詰になりながら、やります。それでも、母親の目を盗んで、外に飛び出し、遊んでしまいます。
毎年、このくり返しでした。高校生になってもその癖は直りませんでした。
しかし、大学生になると、計画を立て、宿題の「研究レポート」を書きました。
ところが、その大切なレポートを、新学期、横須賀線の品川駅で、開いている電車の窓から外に落としてしまい、研究会の先生に1週間待ってもらって、もう1度レポートを書き直したこともあります。
とにかく、夏休みというと、「宿題」が最初に思い浮かびます。ただ、この10年くらいは、父の性格を受け継いだのか、「せっかち」になり、何でも〆切よりも相当早くやってしまうようになりました。ようやくです。終活の初めとして、書類の整理を進めています。
コロナのおかげで、時間ができました。