忍びの技
忍者について、少し詳しく知りたいと思い、「忍びの国」(和田竜著)という本を読んでみました。以下にその内容を要約してみます。
世は織田信長が天下をとりつつある時代。
伊賀の忍者は、侍と百姓の中間に位置する、「下人」であった。
信長の子である信雄(のぶかつ)が、伊賀を攻めようとするが、伊賀者た
ちによる強い抵抗に遭い、難渋する。
忍者たちは、忍びの術を駆使して、信雄の寝所に侵入する。
忍者の早業がすごい。飛んでくる矢を手でつかんでしまう。
八方手裏剣といって、手裏剣を何本も同時に投げ、複数の的を同時に倒す。
姿が消えたと思うと、中に舞っている。
傷を負って倒れ、話すことができなくなっている者の口の中に、人差し指
と中指を突っ込み、相手の舌の動きにより、最期の言葉を知る、という術
も持っていた。
逃げるときは、騎馬で追われないように、敵の馬の脚の「筋」を切って
おく。城に忍び寄るとき、まず地面を舐める。見張りが来ないルートを見
つけるめだ。人が通る道は、塩の味がするので、見張りが巡回する道は塩
の味がする。だから、だから塩の味がしないルートを行けば安全というわ
けだ。
夜、城主が寝ると、御殿(寝所)がわずかに沈んだように忍者には見える。
それを確認してから城主の寝所に忍び込む。
縄で縛られていても、肩の骨や腕、手首の関節などをはずして、すり抜け
てしまう。中には、あばら骨まで、はずしてしまう者までいたそうだ。
ここまで書いただけでも、忍者は様々な技を持っていました。それ以外に、自分だけの「特技」を持っており、これは誰にも教えません。
忍者は、団結が強い一方、金に弱く、金の為なら仲間をも殺したといいます。
要は、非常に現実的な人間だったのでしょう。