maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

不思議な体験(1)

これまでの人生で3回の不思議な体験をしました。

その3回は、いずれも、「徹夜」に関係しています。

1回目は、大学3年のときです。慶應大学の「三田祭」にゼミナールの研究発表をするのは、3年生の仕事です。三田祭は11月で、夏休みも終わり、さて、テーマを決めよう、から始まったのですが、週1回のゼミでは、何も進みません。

結局、三田祭の直前、学校近くの寺に部屋を借り、1週間、十数名が泊まり込んで、発表の準備をしました。女子学生2人は、家から通いです。泊まり込んだ十数名の内、1週間、一睡もせず、完全に徹夜したのは、僕を含む5名ほどでした。何かのエネルギーをもらったのでしょうか、眠くありませんでした。

途中まで徹夜組にいたO君は、夢遊状態になり、帰宅しました。

三田祭の当日、教室の壁のパネルに、K君が研究の成果を貼りつけるのが終わる頃、部屋にお客様が入ってきました。まさに、間一髪、間に合いました。

第2回目の徹夜は、会社時代、30代後半でしたが、大きな契約の担当となり、3ヶ月間、毎日、ほぼ徹夜で仕事しました。鎌倉に住んでいたので、毎晩、終電まで仕事し、1時半頃帰宅し、3時頃寝て、朝8時30分頃の電車で、丸の内の会社に出勤しました。週末も、土曜か日曜か、1日は、出社しました。会社に泊まり込んだことも2回ほどありました。

通勤時は、眠くて、夢遊病者のようでしたが、会社に入るとシャキッとし、終電の時間まで仕事をしました。上司も、それを分かっていて、何でも僕の言うことを聞いてくれました。何か大きな力で背中を押されているようで、疲れてはいても、つらくありませんでした。

その3ヶ月間は、残業代のほうが本給よりも多かったです。運良く、その頃が、昇進の査定の時期で、僕は、その頑張りが評価され、昇進することができました。