maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

英国車

一昔前の英国車について語れば、きりがないです。

 

  初めに乗った英国車は、父からお下がりの、黒の「ライレー」(Riley RMA 1951)でした。フェンダーが流線型の、美しい車でした。最も強く印象に残っているのは、なんともいえない良い「匂い」です。昔の本革の匂いと他の匂いが混ざったのか、とにかく好ましい匂いでした。走りも、とてもクラシックでした。

 

  そういえば、進駐軍(米軍)の定番ともいえる、「ジープ」も、独特のメカニカルな匂いがして、好きでした。

 

  英国車の素晴らしい走りを味わったのは、「ジャガーXJ6」(1986-94)でした。会社を辞めてから中古を買ったのですが、グリーンの美しいセダンでした。走りが、「絹」のようになめらかで、運転するのが楽しかったです。

 

  ジャガーでは、XJ6より旧い、「マークII」(1959-67)は、1回しか運転したことはありませんが、流れるような、ある面、かわいらしいスタイルで、前部と後部が、なだらかに弧を描いてバンパーに届いています。

 

  ジャガーの野心的なスポーツ・カーは、「Eタイプ」(1961-75)です。鼻が長く、背が低く、空気抵抗が非常に少ない流線型で、多くのレースで活躍しました。

 

  夢として、1度、「MG-A」(1955-62)を持ってみたいと思っています。小さなスポーツ・カーです。これは、MGの中でも流線型で、小さくて、かっこいいです。修理、車検で、費用がすごくかかるのは目に見えています。今の僕には資金がありません。

 

  英国車は、故障や壊れが多いので、維持するのが大変です。しかし、その走りは、絹のようになめらかです。運転そのものが楽しいのです。

 

日本人が江戸時代に、「駕籠」に乗っていたとき、英国ではすでに、「馬車」に乗り、乗り心地を良くするため、研究していたに違いありません。長年の技術の蓄積があるらしく、日本車とも、ドイツ車とも違う、独特の走りです。