maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

クルマ遍歴

クルマはいろいろ乗ってきました。

 1台目は、ライレー(Riley)という英国車でした。父のお下がりです。昔のロールスロイスを小さくしたような流線型のフェンダーで、スポーティなクルマでした。シートは赤い本革です。何年か乗りましたが、残念ながら、故障や壊れが多く、廃車にしました。

 2台目は、やはり父のお下がりで、黒い日産セドリックでした。縦の四つ目で、なかなかカッコ良かったです。しかし、燃費はすごく悪く、鎌倉と東京を往復すると、タンクが半分以上減りました。

 3台目は、白い、トヨタのコロナでした。このクルマでは1回事故を起こしました。海沿いの134号線、葉山の先の長者ケ﨑で、僕がUターンすると、後からきたオートバイが僕の右フェンダーに衝突、運転していたオジサンが目の前の空中を右から左に弧を描いて飛んで行くのが見えました。これは本当にヤバイ、一貫の終わりだと思いました。

 ところが奇跡的に、飛んだ人は、四つん這いの形で着地し、手のひらをすりむいた程度でした。さらに奇跡が起きます。丁度そこへ、大学の先輩が友人とドライブ帰りに通りかかって、停まってくれたのです。事情を話すと、先輩はクルマを反転させ、そのおじさんを横須賀方面の自宅まで、送ってくれました。ピアノの先生で、もうオートバイには乗らないと言っていたそうです。警察も呼ばず、修理代も請求されませんでした。大感謝。

 ミニ・クーパーにも乗りました。車内は窮屈感がまったくなく、走りも気に入りました。驚いたのはハンドルが斜めについていたことでした。握ると、どちらかの肩が少し前に出る感じで、進行方向に正対ではありませんでした。右斜めか、左だったか、覚えていませんが、日本人にはない発想だと思います。

 次にジャガーXJ6に乗りました。ブリティッシュ・グリーンの美しいセダンでした。乗り心地は、「絹」のように滑らかで、運転そのものを楽しませてくれました。中古で買ったので、故障が多く、長く維持することができませんでした。

 現在は、ダイハツの軽自動車「ミラ・イース」に乗っています。おそらく、日本の乗用車の中で、もっとも価格が安いと思いますが、デザイン、エンジンともに良く、十分すぎるくらいの機能がついています。社内スペースも広く、タイヤの空気圧を高めにしたら、道路の「ガタガタ音」がしなくなり、高級車のような走りになりました。燃費は市街地でもリッター16km。高速なら20km。駐車がすごくラクなのも助かります。高速走行も問題なし。採点すると、120点になります。