maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

日本学術会議

日本学術会議が新たに推薦した105名の学者のうち、6名を、菅総理が任命しませんでした。

学術会議は、「政治が学問に介入した」「学問の自由の侵害だ」「6名を任命せよ」と菅総理に抗議し、それに野党が乗っている、という状況です。

 「日本学術会議」とは何か、知らないので、ネットのWikipediaで見てみました。

 それは、学者の集まりで、210名の会員がおり、任期は6年、3年ごとに半数が入れ替わります。

この10月1日に、新たに「105」名が任命される予定でしたが、菅総理が、そのうち「6」名を拒否したということです。

 学術会議は、いわゆる「左翼」の、社会主義的な学者が中心の団体になっています。

現体制が、終戦後、進駐軍(米軍)主導によりつくられたので、納得できます。1949年発足です。

 学術会議は、内閣府の特別機関の1つで、会員は国家公務員です。国から年に10億円の予算が出ます。

 学術会議は、日本の科学者の内外に対する代表機関です。

国の機関です。

 

目的は、「科学の向上をはかり」「行政・産業および国民生活に科学を反映・浸透させる」ことです。

 これをみれば、「科学」の団体ですが、実際には、かなり、「政治」的な団体になっています。

 「オリンピック」と「政治」を切り離せないように、「科学」と「政治」を切り離すことも不可能だと思います。

 [学術会議]

「戦争」には、「科学者」として反対する。

核兵器」には「科学者」として反対する。

「軍事の研究」には「科学者」として反対する。

 要するに、「反戦」団体です。

これは、太平洋戦争の反省からきています。

「国」は、尖閣諸島を中国に占領されないように、海外の紛争で取り残された「日本人」を救出できるように、国土と国民を防衛できるように、法律をつくり、解釈をかえよう、できれば憲法を改正しよう、としています。

 それに対し、国の機関である「学術会議」が、国会の場で、堂々と「反対演説」をする、という構図です。

 国と国の機関が対立する、非常に矛盾のある状態です。

 学術会議は、政治が学問の自由を侵害している、と主張していますが、学者の中に反対の意見をもつ人も少なくないようです。

 たとえば、天文学者の「戸谷友則」氏は、昨年、2019年、以下のように書きました。

 「1つの団体(日本学術会議)が権威をもって特定の考えをすべての人(研究者)に押しつけている。」

「各大学や機関は、学術会議の圧力に屈せず、研究者の自由と権利を守ることを第一に考えて行動して欲しいと願っている」

「このように非民主的で閉鎖的な組織が、日本の学術界で最高の権威をもってしまっていて、ひとたび(学術会議が)声明を出せば、

大学や学会を萎縮させ、研究者の自由が容易に奪われてしまう。

これは大変深刻な問題」。

 ようするに、学術会議が、「自由な研究」を妨げている、というのです。

 菅総理は、自民党で、「保守」の人です。

それに対し、学術会議は「革新」というか、「左翼」といったほうが良いでしょう。

菅総理が、学術会議を「改革」しようとしているので。

 学術会議は「左派」の学者に支配され、「保守」の学者は「抑圧」されているわけです。

 「学術会議」を、国の機関ではなく、「民間」の機関にしてはどうか、という意見もあります。

 私は、「戦争」に反対です。しかし、「社会主義」にも反対です。

 「防衛」には賛成です。自分の家の庭に他人が家を建てはじめたら、皆さんはどうしますか?防衛しなければ、闘わなければ、庭を占領されてしまいます。

 日本の社会主義者は、「防衛」さえ反対しています。

 学術会議のことは、この際、徹底的に議論して、

「正しい姿」にすべきでしょう。