maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

大坂なおみ決勝へ

大坂なおみ選手が全米オープン・テニスの決勝戦進出です。

この間まで、出ると負けで、泣きべそをかき、

コーチに当たっていた、

あの、なおみちゃんが、全米オープン・テニスの決勝進出です!

 

今回は、どうしたのでしょう。(失礼)

 

僕は今、本を書いているのですが、なおみさんは、まさに、

全米オープンで、その本の結論を実践しています。

 

彼女は今大会、黒いキャップをかぶって入退場しています。

そのキャップには、白い文字で、これまで白人の警官に

殺された黒人の名前が書いてあります。

 

彼女は7つのキャップを用意し、そのキャップに書いてある

7人の黒人の名前を、すべて観客に見せる、と宣言しました。

 

そして今日までに、すでに6人の名前を見せました。

観客と、そしてテレビで全世界の人にです。

これまで、第1戦、第2戦、第3戦、第4戦、

準々決勝、準決勝、の6試合に勝ってきました。

 

あとは、決勝戦で7つ目のキャップをかぶって入場すれば、

7人全員の名前を世界に見せたことになります。

 

今大会のなおみは、これまでと顔が違います。

眼は、しっかりと前方何かを見ています。

自信と決意にあふれています。

彼女がこれだけの強敵を相手に勝ち続けるには、

立派な理由があります。

 

今の彼女には、「公」の「目的」と「夢」があるからです。

それは、キャップにある名前を全世界に見せ、

人種差別に抗議することです。

黒人のために、闘うのです。

これが「公」の目的であり、夢です。

 

もし、「優勝したい」という個人的な目的と夢だけであれば、

ここまで完璧な強さを示すことができたかどうか。

容易ではなかったと思います。

 

「公」の目的があったので、何か特別な強い「力」に

背中を押されて、勝ち進んできたのです。

 

勝戦で、「黒人のために闘う」という意識が強ければ、

勝つチャンスは大きいと思いますが、

個人的な、「優勝」という2文字がちらついてくると、

勝つチャンスはその分減るでしょう。

 

「優勝」を意識せずに、「黒人のために」闘う、

という気持ちで試合して欲しいものです。

 

日本を代表をするなおみちゃんを応援しています。