maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

1億円の「おしっこ」

僕は最近、酒を飲まなくなりました。家で自分から飲むことは、めったにありません。理由は、飲むとすぐ眠くなり、寝てしまうので、起きている時間が短くなり、もったいないからです。

 

飲み会でも飲まなくなりました。理由は、クルマで行くことが多くなったためです。電車で行ったときも、飲んだあと、少し酔いの回った頭と体で、混んだ電車にゆられ、混雑する駅で乗り継ぎのため階段を登り下りし、連絡通路を歩いたりするのが嫌になったからです。

 

飲まなくても、面白く話すことはきるし、大笑いすることもできます。失言が減るから、かえっていいかも知れません。発散すべきストレスもありません。

 

銀座の下水には、毎晩、何億円という高価な「おしっこ」が流れています。銀座では、高級な店で飲めば、座っただけで5万円、といわれています。

 

会社の金にしろ、個人の金にしろ、毎晩、数千人の人が銀座で飲むわけですから、数億円の「おしっこ」が流れるわけです。

 

値段は安くなりますが、これが地方でも毎晩おこなわれるわけです。主要都市を中心に毎晩、日本全国で20億円のおしっこが流れているとします。1ヶ月で600億円、1年間で7,200億円です。

 

これは大変な金額ですが、1日のストレスを癒やし、取引先との人間関係をよくするのに、これだけの金額が必要なのかどうか、お金が欲しいひとにとっては、壮大な無駄遣いに見えるでしょう。

 

2020年の今年は、コロナ感染対策で銀座の夜の店も、2ヶ月か3ヶ月休業しました。そして、6月か7月から再開ですが、コロナ対策で、ホステスたちは、透明のフェイス・シールドというヘルメットをかぶり、隣席とはプラスチック板で仕切り、まるで病院みたいで、病院で飲んで何が楽しいのか、と思ってしまいます。

 

銀座の夜の世界も、コロナで激変しそうです。