「書く」ことの素晴らしさ(1)
2020年2月20日から書き始めたエッセイは、4月27日に第5集が完成しました。
第1集ができると、恩師、従兄弟、友人、知人たちに、送りました。そして、第2集、第3集と、完成するたびに、いろいろな人に送りました。「毎号欲しい」という人には、そのようにしました。
すると、「幻のショート・スピーチ集、受け取りました!」で始まる手紙やeメールがどんどん届き始めました。
幸い、皆さん、喜んでくれました。一番多かったのが、「一気に読んだ」次に、「読みやすかった」、「面白かった」で、「次号も読みたい」と言ってくれた人も結構いました。僕の「人生観が分かる」、「性格がよく出ている」と書いてきた人が何人かいます。そういうことが分かってしまうのかと、これはちょっと意外でした。
面白かったのは、外出から帰ってき友人が、届いていたエッセイ集を「玄関で読んだ」という話でした。嬉しかったです。
これまでは、年賀状だけで交流していた人も、エッセイ集には31の話が書いてあるので、「XX店、あそこは私も良く行きます」とか「YYというお考えには賛成です。」など、読んだ方と、「何か」をシェアすることが始まりました。年賀状だけでは、決して起きないことです。
これまで、はるか遠くの存在だった人々が、エッセイを通して、急にすごく近い存在になりました。たった1冊のエッセイ集によって、何十年も会っていない人とのブランクが一挙に埋められました。
「君が何を書くか、楽しみにしているよ」と言ってくれたのに、2年前に永眠した友人には、奥様に送りました。「送りました」と電話したとき、会ったこともない奥様と二人で故人を偲び、電話口で泣いてしまいました。
「書く」、「読んでもらう」ということが、こんなに素晴らしいとは、始めて知りました。