maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

エッセイ・怒濤の50日

こんなことが、76歳の自分に起こるなど、夢にも思いませんでした。

 世の中が、コロナ感染の広がりに驚き、これはただ事ではないぞと、騒がしくなった2020年2月20日、僕は急にエッセイを、本気で書く気になりました。

 

5年ほど前から、財産は遺せそうもないので、かわりに、何か書いたものを遺そうと、少しずつ、テーマを決めては書いてきましたが、何となく中途半端な内容で、読み返しても、面白くありません。それで、ちっとも進みませんでした。

 

ところが、2月20日、突如、「スピーチ形式で、話し言葉で、短く、楽しいことを書いたら良い」、スピーチは好きだし、それなら書ける、と思いました。

 

タイトルは、「幻のショート・スピーチ集」としました。短いから「ショート」、スピーチ形式だから「スピーチ」、実際に話すことのないスピーチだから「幻」というわけです。

 

試しに、A4版で1枚、1つの話を書いてみたら、最高に楽しいです。話し言葉の「です、ます調」だから、さらさらと、スムーズに1頁が書けました。これだ、と決めて、それから、何か強い力に背中をおされるように、書き始めました。

 

昼も夜も書き続けました。寝るのは、深夜1〜2時間と昼寝1〜2時間だけでした。ベッドで寝ていても、目が醒めるので、起き出してしまうのです。しかし、眠くて、眼は半分閉じているのですが、不思議に頭ははっきりしていて、パソコンに向かうと、どんどん書けました。

 

A4版で、31話を1冊(1集)としました。1頁1話です。文章は表に書き、裏には小さな写真をつけました。

 

2月20日に書き始めて、第1集・31話が、10日後の3月1日に完成しました。前書きと後書き、目次と表紙をつけ、市販の簡易製本機で製本しました。続いて、12日後の3月13日に第2集・31話を同様に製本しました。各集31話とし、第3集は、3月23日、第4集が4月10日、第5集が4月27日に完成しました。

 

こうして、50日間に、5冊を完成したので、10日間に1冊のペースで書いたことになります。夜も昼も、ひたすら書き続けました。自分でも、「夢心地」で、なにか大きな力に背中を押されていた感じです。

 

人生では、不思議なことが起きるものですね。