maboroshispeechのブログ

スピーチ形式のエッセイ

困ったら、アメリカ

   数年前、アメリカ大使館の助力で、アメリカから盲導犬が1頭、日本に来ることができました。知人のU氏は、そのために大変苦労しました。

    この盲導犬は、2001年のアメリカ・同時多発テロ事件のとき、ビルの50何階から階段で、盲目のご主人を無事に地上まで誘導した、立派な犬です。ご主人が日本に来て講演するので、一緒に来ることになりました。しかし、どうしても羽田空港の検疫がOKを出しません。

 

   理由は、日本とアメリカでは、犬の予防注射の期間が違うことです。しかし、今からアメリカで追加の注射を打ち、証明書を取る時間はありません。

 

   羽田を諦めたU氏は、アメリカ大使館に助けを求めます。それから、どういう経過をたどったのか知りませんが、しばらくすると、羽田からOKが出たそうです。

 

   話は変わり、東日本大震災のときです。日本近海を航行中のアメリカ空母は、艦長の独自の判断で、急に進路を変更し、三陸沖に向かいました。そして.

ヘリコプターで救援物資を、孤立した集落に次々と届けてくれました。

 

   艦長には、あとで軍法会議が待っています。有罪になれば、海軍でのキャリアは終わるでしょう。しかし艦長は、乗員を放射能被爆させるリスクを冒しても、見知らぬ日本人の命を救うことを決断します。

 

   アメリカが、いざというとき頼りになる理由:

  • 圧倒的な国力。
  • 勇気と決断。

 

羽田の検査は、規則第主義で、正しいです。江戸幕府以来の伝統です。

しかし、「立派な盲導犬を日本に呼びたい」という、市民の、もっともな願いは、アメリカの助力でようやく実現しました。いざというときは、アメリカです。

 

   「規則はなんのためにあるのか」、人の役に立つためである。